
冬の沖縄でクジラを見てみたい。でも「最悪だった」という口コミもあって、4歳と1歳を連れて行けるか不安…。

その気持ち、わかります。沖縄に住んでいても、冬の海の上は本当に寒くて、フェリーではほとんど船内にいました。
でも、「最悪」の多くは、船と時期の選び方、家族の分かれ方しだいで先に防げます。
この記事は、運航会社5社の公式サイトと、子連れで乗った人の体験記を調べてまとめた地元民の提案です(ツアーには、まだ乗ったことがありません)。
読めば、予約の前に見るところが4つにしぼれます。
- 「最悪」の理由は3つ — 口コミで多いのは、船酔い・クジラが遠い・海の上が寒い、の3つです。
- 乗れる年齢は会社しだい — 0歳から乗れる会社もあれば、3歳以下は乗れない会社もあります。
- 楽しめるのは意思表示ができる年齢から — 「気持ち悪い」「寒い」を自分で言える子なら、親が早めに手を打てます。
- 下の子が小さいなら分かれてOK — 船が平気な親と上の子だけが乗り、もう1人は陸でひと休み、も立派な選び方です。
- 狙い目は2月〜3月 — 見られなかったときの返金保証を、この時期に付けている会社が多いです。
沖縄のホエールウォッチングが「最悪」と言われる3つの理由
「最悪」と検索すると、行くのをやめたくなりますよね。でも口コミをていねいに読むと、理由はほぼ3つに分かれます。どれも、予約の前に知っておけば減らせるものです。

| よくある声 | 原因 | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 子どもが酔って吐いた | 冬は風の強い日が多く、波が高くなりやすい。クジラを待つ間、止まった船は揺れやすい | 屋内席のある船・短い便を選ぶ |
| クジラが遠くて、潮吹きしか見えなかった | 野生のクジラなので距離は選べない。潮吹きは1秒ほどで消える | 数が増える2〜3月に行く・保証の条件を読む |
| 海の上が寒くて楽しめなかった | 1〜2月の那覇は平均17℃台。海の上では風を直接受ける | 風を通さない上着と帽子 |
3つめの寒さは、筆者もフェリーで実感しました。気温の数字だけを見て薄着で乗ると、まず楽しめません。ここからは、子連れの家族にいちばん関わる「年齢」から順に見ていきます。
子連れは何歳から?「乗れる年齢」と「楽しめる年齢」は違います
「うちの子はまだ小さいけど、乗れるの?」と、いちばん最初に気になりますよね。結論から言うと、乗れる年齢は会社によってまったく違います。そして、乗れることと楽しめることは、別の話です。

乗れる年齢と幼児の料金は、会社でこんなに違う
子連れの家族が選びやすい5社の公式サイトで、年齢の条件を確かめました。
| 会社(出発する港) | 年齢の条件と幼児の料金 |
|---|---|
| マリンクラブベリー(那覇) | 2歳以下は無料。3〜5歳は幼児料金(2,000〜3,500円) |
| セルリアンブルー(那覇・北谷) | 0歳から乗れる。ただし海の状況によって、乳幼児は断る場合あり |
| マーメイド(本部) | 0歳から乗れる。「船は揺れるので保護者の判断で」と案内(前シーズンの情報) |
| 沖縄アイランドクルー(本部) | 幼児は1,000円。ただし「幼児」が何歳か、0〜3歳が乗れるかは公式に書かれていないので、予約前に確認を |
| Sea World(那覇・本部) | 3歳以下は乗れない(前シーズンの情報) |
※2026年10月に各社公式サイトで確認。Sea World・マーメイドは2026-27シーズンの案内がまだ出ていないため、前シーズンの内容です。去年の体験記や予約サイトの料金とは、違うことがあります。例えばベリーは、前シーズンは「0〜5歳無料」でしたが、今シーズンの公式は「2歳以下無料」です。
楽しめるのは「気持ち悪い」「寒い」を自分で言える年齢から
乗れる年齢を満たしていても、0〜2歳には別の心配があります。
2025年2月に、2歳と4歳を連れて乗った人の体験記があります。揺れる甲板で、2歳がずっと座っているのは無理だった、と振り返っています。その船の甲板には手すりがなく、鎖が張ってあるだけだったそうです。
沖縄で子どもを育てる親として、筆者がすすめたいのは「意思表示ができる年齢から」です。「気持ち悪い」「寒い」を言葉で伝えられれば、船内に戻る・横になるなど、親が早めに手を打てます。好奇心で海をのぞきこみすぎたときも、「危ないから座ろうね」と声をかければ納得してくれます。
たとえば4歳と1歳の家族なら、乗るのは4歳まで。1歳は無理に乗せない、というのが筆者の基準です。
シュノーケリングなど、ほかの体験が何歳からできるかは、年齢別の早見表にまとめています。
下の子が小さいなら、家族で分かれるのもあり
「でも、せっかくなら家族みんなで」という気持ちもありますよね。ただ、無理に全員で乗ると、1人だけぐったりして、その日の午後まで楽しめなくなることがあります。そこでおすすめしたいのが、家族で分かれる方法です。
- 船が平気な親と上の子は、ホエールウォッチングへ
- 船に弱い親と下の子は、ホテルでのんびり。親にとっても、ちょっとしたご褒美の時間になります

夜に、ツアーで撮った写真や動画を一緒に見ながら「クジラ見たよ!」と話してみてください。分かれて過ごした時間も、家族みんなの楽しみになりますよ。
さきほどの家族も、4歳と親1人だけが船に乗り、2歳ともう1人の親は那覇の室内遊び場で待っていました。待つ側の過ごし方は、親がひと息つけるスパのあるホテルや、冬でも泳げる屋内プールのあるホテルが参考になります。
近くの海を短い時間で回るグラスボートなら、船の上から海の中をのぞけます。同じ家族も、待ち時間の午前中にこのグラスボートに乗っていました。

「最悪」を避ける船の選び方|予約の前に見る4つのポイント
年齢の目安がわかったら、次は船とツアーの中身です。子連れの場合、予約画面で見ておきたいところは4つあります。

屋内席(キャビン)とトイレがあるか
筆者が冬のフェリーでほとんど船内にいたように、寒さと揺れから逃げられる屋内席は、子連れには欠かせません。体験記の家族も、甲板で50分ほどたったところで4歳が「寒い」と言い、船内に戻っています。
たとえばマリンクラブベリーは、全部の船にトイレが2か所と、1階に屋内席があります。一方で、船のトイレについて書かれておらず、「乗る前に港の待合所で済ませて」と案内している会社もあります。トイレトレーニング中の子がいる家族は、ここを必ず確かめましょう。
酔い止めは、子どもの年齢に合うものを
子ども用の酔い止めは、商品ごとに飲める年齢が決まっています。
| 商品 | 飲める年齢(メーカー公式) |
|---|---|
| センパア プチベリー(大正製薬) | 3歳から |
| トラベルミン・ジュニア(エーザイ) | 5〜14歳 |
| アネロン「ニスキャップ」(エスエス製薬) | 15歳以上(大人用) |
飲ませてよいかは、薬局の薬剤師に相談してください。また、ツアーで配られる「酔い止め」が薬ではないこともあります(例:トラベルミンサポートは医薬部外品で、5歳から)。

下の子は2歳。酔い止めが飲めない年齢なんだけど…
酔い止めが飲めない年齢なら、短い便を選ぶ・空腹のまま乗らない、で備えます。本部発のツアーに乗った人の体験記でも、揺れに強い船だったのに、終わりのほうでは数人が具合を悪くしていたそうです。ビニール袋と着替えは、手の届く所に入れておきましょう。
港から港まで、何時間かかるか
乗っている時間の目安は約3時間(セルリアンブルー・マーメイド)。集合から解散までで見ると、マリンクラブベリーは約4時間(午前8時集合なら12時ごろ解散)です。慶良間の島まで行く1日ツアーは約7時間かかり、未就学児には長めです。
昼寝の時間とぶつからない便を選ぶと、船の上で眠くてぐずる心配が減ります。
見られなかったときの保証と、キャンセル料
「見られなかったら全額返金」の保証は、多くが期間限定です。
- マリンクラブベリー:2027年2月1日〜3月31日は全額返金
- セルリアンブルー:2027年2月1日〜3月15日は、全額返金か、無料でもう一度乗れる(4月4日まで)のどちらかを選べる
- 沖縄アイランドクルー:返金はなく、期限なしの「再チャレンジ券」
さらに、「遠くの潮吹きを確認したら対象外」という条件があります。細かい所も、会社で違います。マリンクラブベリーは「お客さんのうち1人でもクジラを見たら対象外」。セルリアンブルーは「複数の人が見たら対象外」です。「遠くの潮吹きだけで、お金も戻らなかった」とならないよう、予約前に条件を読んでおきましょう。
キャンセル料も会社で違います。マリンクラブベリーは前日19時まで無料。セルリアンブルーは10日前から20%かかり、前日は50%です。沖縄アイランドクルーは当日100%です。子どもの急な発熱を考えると、前日まで無料でキャンセルできる会社は安心です。
料金の目安は、大人1人5,000〜7,000円ほど
料金は、会社や日にち、午前便か午後便かで変わります。2026-27シーズンの公式料金を並べました。
| 会社(港) | 大人 | 子ども・幼児 |
|---|---|---|
| マリンクラブベリー(那覇) | 5,000〜6,500円 | 6〜12歳 4,000〜5,500円/3〜5歳 2,000〜3,500円/2歳以下 無料 |
| セルリアンブルー(那覇) | 5,000〜6,500円 | 年齢別の料金は公式に記載なし |
| セルリアンブルー(北谷) | 5,500〜7,000円 | 同上 |
| 沖縄アイランドクルー(本部) | 6,500円 | 4〜11歳 5,000円/幼児 1,000円 |
たとえば、大人2人と4歳・1歳の家族がマリンクラブベリーに乗ると、合計で約1万2,000〜1万6,500円です。4歳と大人1人だけが乗る「分かれる作戦」なら、約7,000〜1万円になります。
4つのポイントで比べた、子連れに合いそうな3社
ここまでの4つのポイントで、子連れの家族に合いそうな3社を並べました。
| 会社(港) | 子連れにうれしい点/気をつけたい点 |
|---|---|
| マリンクラブベリー(那覇) | ◯2歳以下無料・全船にトイレと屋内席・ホテル近くまで無料送迎・2〜3月は全額返金・前日19時までキャンセル無料 △集合から解散まで約4時間とやや長め |
| セルリアンブルー(那覇・北谷) | ◯0歳から乗れる・約3時間・那覇便は無料送迎・2/1〜3/15は返金か再乗船 △海の状況で乳幼児は断られる場合あり・キャンセル料は10日前から |
| 沖縄アイランドクルー(本部) | ◯幼児1,000円・屋内席つきの40人乗り・遭遇率を年ごとに公開・午後は美ら海に回れる △返金ではなく再チャレンジ券・幼児の年齢は予約前に確認 |
\ 気になる会社が見つかったら /
空いている日と、子どもの料金をその場で確かめられます。
港はどこがいい?泊まる場所のいちばん近くで選ぶ
那覇・北谷・本部と出発する港が多く、「結局どこがいいの?」と迷う方も多いと思います。地元民の答えはシンプルで、泊まる場所にいちばん近い港です。朝の集合に遅れられない子連れには、移動時間の短さがいちばん効きます。

- 那覇に泊まる日なら、那覇発。マリンクラブベリーやセルリアンブルー(那覇便)は、ホテルの近くまで無料で送迎してくれます。レンタカーを運転せずに参加できます。送迎するエリアと申し込みの締め切りは、各社で確かめておきましょう
- 北谷や中部のリゾートに泊まる日なら、北谷発。那覇空港から北谷までは、一般道で約40分です(北谷町観光情報センター)
- 美ら海水族館に行く日なら、本部港発。午前に船、午後に美ら海水族館、という組み方ができます。沖縄アイランドクルーの午前便は8時30分に集合して、12時30分ごろ港に戻ります
本部港は、北谷よりさらに北にあります。本部発を選ぶなら、前の晩は本部周辺に泊まると、朝の集合に慌てずにすみます。あわせて準備しておきたいことは、こちらにまとめています。
いつ行く?時期の目安と、前日の「中止」への備え
シーズンは例年、12月下旬から4月上旬です。ただ、子連れにすすめたいのは、もう少し短い期間です。時期とあわせて、旅の日程の組み方も見ておきましょう。
狙い目は2月〜3月
見られなかったときの返金保証を、2〜3月に付けている会社が多いからです。マリンクラブベリーは2/1〜3/31、セルリアンブルーは2/1〜3/15が保証の期間です。見られる見込みが高い時期だからこそ、保証を付けられると考えられます。
一方で、年末年始はまだ始まっていない会社もあります(沖縄アイランドクルーは2027年1月3日から)。12月・1月の旅や年末年始の旅なら、このあと紹介する「陸から探す」方法もあわせて考えておくと安心です。2月の沖縄全体の楽しみ方は、2月の沖縄の記事にまとめています。
旅程に「予備日」を1日入れておく
体験記の家族は、乗る前の日に「強風・高波で催行は五分五分。小さいお子さんはこの時点でお断り」と電話を受けています。他の日に振り替えようとしたら、空いていたのは帰る日の午前便だけ。港に戻る時間を考えると、帰りの飛行機に間に合わないことに、夜になって気づいたそうです。

前の日に「中止です」と電話が来たら、どうしよう…
3泊4日なら、ホエールウォッチングは2日目に予約して、3日目を予備日にしておくのがおすすめです。前日まで無料でキャンセルできる会社なら、予定の入れ替えもしやすくなります。

子どもの服装は「冬の上着」を1枚
那覇の1月の平均気温は17.3℃、平均風速は5.3m/sです(気象庁の平年値)。陸ではちょうどよくても、海の上では風を直接受けます。体験記の家族も、2月の海はダウンを着て正解だったと書いていました。
1月に座間味で乗った人も、陸は半袖でもよさそうな日なのに、沖はとにかく寒かったと書いています。同じく1月に乗った別の人は、途中から寒くなり、上着の下に薄手のダウンを着ればよかったと振り返っていました。
- 風を通さない上着(ダウンでもOK)と帽子
- 着替えひと組とタオル(しぶきでぬれることがあります)
- ビニール袋(酔ったとき用)
- 双眼鏡(遠くの潮吹きを探すのに便利):子ども用の双眼鏡を楽天で見る
- 防水のアクションカメラ(GoProなど):しぶきがかかっても平気。広く写せるので、クジラを見つけた瞬間の家族の表情を撮るのに向いています(遠くのクジラを大きく写すのは苦手です)。楽天でGoProを見る
クジラそのものの写真は、スタッフが撮って無料でくれる会社もあります(マリンクラブベリー・沖縄アイランドクルーなど)。予約の前に、プランの説明で確かめておきましょう。
船が不安なら「陸から探す」という選び方も
ここまで読んで、「うちはまだ船は早いかも」と感じた方もいるかもしれません。それも、家族に合った正しい判断のひとつです。
美ら海水族館のある海洋博公園からは、沖を泳ぐザトウクジラを観察できることもあります(沖縄美ら島財団の発表)。慶良間諸島の展望台も、陸からクジラを探せる場所として紹介されています(環境省)。筆者の身内も、那覇と久米島を結ぶフェリーから、冬に沖のクジラを何度も見かけているそうです。
本島の北の端、辺戸岬から探した人の体験記もあります。岬の近くのカフェから海を眺め続けて、2時間ほどで潮吹きを見られたそうです。潮吹きは一瞬なので、一点を見つめずに海全体をぼんやり見るのがコツ、と地元のお店の人に教わったとのこと。
ただ、船に比べると見られる確率はずっと低め。双眼鏡を持って、「見えたらラッキー」くらいの気持ちで探してみてください。
よくある質問
予約の前によく出てくる疑問を、まとめました。
- Q0歳の赤ちゃんでも乗れますか?
- A
乗れる会社もあります(マリンクラブベリー・セルリアンブルーなど)。ただし、海の状況によって乳幼児の乗船を断ることがあり、3歳以下は乗れない会社(Sea World)もあります。2026年10月時点の各社公式サイトで確認しています。
- Q雨の日でも船は出ますか?
- A
出るかどうかは、雨だけでなく、風と波の高さでも判断されます。天気が悪くて中止になったときは、全額を払い戻す会社があります(例:沖縄アイランドクルー)。
- Qクジラが見られなかったら、お金は返ってきますか?
- A
返金や、無料でもう一度乗れる保証のある会社はありますが、多くは2〜3月などの期間限定です。「潮吹きを見たら対象外」などの条件もあるので、予約の前に確かめましょう。
- Q予約はいつごろするのがいいですか?
- A
日程が決まったら早めがおすすめです。体験記の家族は、2月の午前便が満席で取れませんでした。前日まで無料でキャンセルできる会社なら、早めに予約しても安心です。
まとめ|「最悪」にしない鍵は、家族の誰も無理をしないこと
沖縄のホエールウォッチングが「最悪」と言われる理由は、船酔い・クジラが遠い・海の上の寒さ、の3つでした。どれも、先に決めておけば多くは防げます。決めておくのは、年齢の目安、船を選ぶ4つのポイント、港、時期と予備日です。
そして、家族全員が同じ船に乗らなくてもかまいません。それぞれが無理をしない形を選べば、「最悪」ではなく「また見に行こうね」と話せる冬の思い出になります。
※料金・期間・条件は、2026年10月に各社の公式サイトで確認しました。シーズン中に変わることがあるので、予約の前に最新の情報をご確認ください。




コメント